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2008年11月18日

ジオン色の考察

ジオン色の考察

以前幼なじみで和菓子屋を継いだ和菓子職人の和菓子男に
『やっぱムサイの緑がええねん。あのうっすい緑が』
といったら
『ああ、あの鶯色なぁ』
とさらりと言いやがって感動した。
そうやんな!あれは緑というよりも鶯やんな!ありがとうシャア!!恩に着るよ!!

その辺りから私は子供の頃より考えていた疑問にますます興味がわいてきた。

なぜムサイやザクは宇宙空間で緑なのか?
なぜグフやドムは地上なのに地上にないような変な色なのか?
なぜゴッグ、アッガイは水陸両用でこげ茶なのか?

では、結論(推論)から言おう!今日の日記は長いのでな

1.敵味方識別色
2.地球色に対する憧れとコンプレックス
3.大人の事情

まず、連邦艦隊を考えてほしい、現行の国連のような組織が地球連邦になり、地球連邦の宇宙艦隊はコロニー国家の独立を抑えるために強化されていった。そのいかにも歴史の教科書的流れからいってほぼ間違いなく言えるのは、連邦宇宙軍はアメリカ海軍のなれの果て、ということである。現在のアメリカ海軍の軍艦や飛行機の色はいかにも愛想のない灰色、とか紺とか、たまに黒なんかもあるがおよそグレー系である。グレーという色は最も単純な色で、実用的でもある。無機質でカッコも良い。スターウォーズである。サラミスとかボールの色はその通りの色である。コロンブス輸送船もそう。だがなぜかマゼランは緑。これはまさに大人の事情。ガンプラのマゼランの説明書には、マゼラン設定色という挿絵があって、これは濃いグレー(紺色っぽい)なのである!しかし、それだと完全に宇宙に溶け込んでアニメにならない、といってグレーにするとサラミスとの差がはっきりしない、ということで緑になったのだが、後述するジオンの緑とかぶるので誠に気に入らない。せめて白にできなかったのか?あ、それだとホワイトベースとかぶりやがるな。

このように、連邦宇宙軍というのは本来巨大な灰色の艦隊なのである。またコロニーの外壁は灰色である。ガンダム世界のジオン建国以前の宇宙空間はこの灰色に満たされていた。となれば、我々スペースノイドは灰色を好むか?否、ウンザリである!我々アースノイドは見慣れぬ銀色に憧れがあってアイポッドの鏡面仕上げなどに胸ときめかせたりするが、我々スペースノイドにとって、金属の放つ色などというものはもうウンザリな色なのである。ロシア人が白い色(雪)にウンザリなのと同じである。

ミノフスキー粒子化の戦闘では肉眼目視に逆戻りだし、それを機械でサポートしてくれるモノアイシステムというのも物の形や色、温度などから分析する人間の目によく似たシステムである。そういった敵味方識別の観点と政治的・文化的な観点からいって、ジオン軍の兵器が”灰色以外”になるのは必然である。

いよいよジオン色である。

ジオン色とは
(木) ザク・ムサイ・ビグザム・エルメス・ビグロ・・・
(水) ヅダ・グフ・ケンプファー
(土) ゴッグ・アッガイ・ザンジバル・ジオン軍服
(火) ガトル・チベ・グワジン・シャア・ジョニーライデン・
この4色である
これらは木、水、土、火、と地球にあって宇宙にないものばかりである。だが人間が生きていくために絶対になくてはならないものでもある。宇宙世紀初頭、半強制的に宇宙に放り出された難民たち(スペースノイドの先祖)はとにかく宇宙でこの4色のために働いた。おかげでジオンは建国時には大農業国となり、地球に農産物(宇宙農場には害虫がいないので全て無農薬)を輸出していたほどだ。
で、あるから、ジオン軍は緑の軍艦にこげ茶の軍服で乗り、エースパイロットには赤や青のパーソナルカラーを許し英雄としたのである。

だが、どうにもグフの青とドムの紫は納得がいかないのだ。だってグフの青はランバラルの専用色、ドムの紫は黒い三連星の専用色ではないか。専用色を量産機にそのまま採用しちまったら専用色を許されているエースパイロットのMSが専用機でなくなってしまうではないか。公式設定ではランバラルや黒い三連星にあやかって、とか敬意をこめて、とされているがこれもおかしい。木馬討伐部隊の作戦はそもそも特務であったわけだし、なによりバッタバッタと返り討ちにされてしまったのである。一年戦争中最もジオン軍が公表したくない事実がホワイトベースにまつわるエースパイロットの連続死であったはずだ。それを露わにしてしまうような専用色の一般化は、絶対にあり得ないと思うのだ。だから私はこのことについては大人の事情、としか答えが出せない。それでも、グフは青、ドムは紫、とMS毎にはっきりイメージ色を固定したのは商業的には良かったと思う。

迷彩ということを考えてみよう。全長18メートルもある巨大兵器のモビルスーツのことだ、逆に迷彩をあきらめて”使徒”みたいに毒々しいカラーリングで恐怖を煽った方がいいのかもしれない。だが地上用MSに関して言えばやはり空から見た時に地面と溶け込むような色、であることが一番良いだろう。モビルスーツにとって一番嫌なのは空からの攻撃なのだから。となると、ザクの緑は悪くない。ズゴックのグレー青も正しい。ゴッグは何ともないのだろう。あえて攻撃を自分に引き付けようという色なのかもしれない。そう考えると、エースパイロットの色は自己犠牲の色というわけか!シャアにしろラルにしろ三連星にしろ、あえて目立つことで敵の注意をそらし、その隙に配下が目的を達成する。すごいぞジオン軍。

ちなみにゲルググは胴体は緑だが手足はグレーだ。グレーは前述したように連邦カラー。ましてやゲルググはザクの正式な後継機。私が思うに、大戦末期のモノ不足で塗料が不足していたんではないかと思うのだ。となるとあの手足のグレーはサフ(下地)のまんま。だからグレー。でも敵味方識別のために胴体には緑が吹いてある。う~ん!やっぱゲルググは末期感があって良いモビルスーツだなぁ!


Posted by 七井コム斎 at 10:04│Comments(19)
この記事へのコメント
深いですね…
昔の合戦なんかじゃ旗翻しながら名乗りあってたと考えるとエースパイロットのパーソナルカラーも納得いきますもんね
Posted by tsubaki at 2008年11月18日 11:41
確かにジオン側はアースカラーが多いですね。
スペースノイドだからこそ自然界の色彩を好むという解釈はすごく腑に落ちます。
加えて、無粋な話ですがファースト制作当時、宇宙が主戦場となることへの色彩バランス的な配慮もあったのかな。
そう考えるとスペースノイドと制作者の想いがシンクロしてるような。
Posted by ごんぼそ at 2008年11月18日 12:46
ゴッグは上陸しての作戦行動向きだから。ズゴックは主に水中での作戦行動向き。ドムは夜間戦闘向き。グフはドダイとの連携が前提でグフ自体の空中での視認性を考慮して。て事でどうですか?生産時は機種ごとに統一のカラーで生産して現地で改修。
Posted by はちすか at 2008年11月18日 14:14
地球圏への憧れが色に出ると言うのは非常に深い考察ですね

そういう意味では水陸両用機にこそジオン兵は憧れがあるのかも
Posted by 大魔王大魔王 at 2008年11月18日 14:30
心理的側面からジオン機体の色を考察するという非常に面白い視点ですね。
ですが、技術者の視点から考えると提唱された1.2.3.以外にもうちょっと合理的な意味も考えられるのではないでしょうか?

宇宙空間で使用されている汎用モビルスーツの色がザク・ゲルググが緑でリックドムが黒。
これが技術的に正しいものと考えると結論は得られます。
ジオンは資源がない。
資源がない軍の兵器ですので、宇宙機の外装表面は当然太陽電池パネル(というより太陽電池フレキシブルシートか太陽電池塗装でしょうか)が使われると考えられます。
とすると、ジオニック社で使用される太陽電池用色素の色が緑なのではないでしょうか?
で、ツイマッド社は黒と。
赤の太陽電池色素は高価なので、量産機には使用できず、特別な機体にしか使用できないということでは?
(ガトルは赤というより赤紫色に見えるので、旧世代の太陽電池色素ということで)
で、地上用に開発したグフは大気圏下で使用できる高感受色素を開発したところ青になってしまったというのはどうでしょう?

ちなみに装甲上に貼り付けられる太陽電池材料ということで、コロニーに使われてる太陽電池パネルとはまったく別の素材であろうと思われます。
Posted by 権太郎 at 2008年11月18日 17:51
tsubaki女史
この話題にコメントしてくれる女子は君くらいのものだよ!

ごんぼそ殿
シンクロしてるんです。ガンダムは歴史とシンクロしてるんです。

はちすか殿
失礼ながら貴殿の説はまずMSの設定色は正しいという前提ありきで、理論自体は無理があると思います。グフが空の迷彩色としたらドダイの赤はどうなんですか?ドムが夜間戦闘向きという根拠はない。ゴッグの上陸先は・・・たいてい茶色じゃないでしょう。

大魔王殿
やはり憧れという意味では緑と青でしょうね、つまりザクとグフですよ。

権太郎殿
いつも、こういう話になると、理系の人とぶつかるのですがこれが楽しい。理系の人なぜか公式設定を絶対理論補強しようとされる方が多いのですが、結論ありきで理論を考えようとするから非常にこじ付け的な説が出てくることも多い。例えば貴殿のおっしゃる太陽電池塗装ですが、根拠がなさすぎます。まず、モビルスーツのエンジンは核です。エネルギーが足りないどころか有り余りすぎていて、どう冷やすかの方が問題なのです。確かにジオンは資源がないのですがエネルギーは宇宙では簡単に作れます。”資源”というものはエネルギーではなく武器、弾薬、装甲、燃料、などの”モノ”なのです。戦時中、日本は世界でも有数の水力発電大国でエネルギーは不足していませんでした。でも物資が不足していたのです。

あとモビルスーツの開発メーカーが違うからと言ってメーカーごとに塗料の色まで違うとは考えにくい。なぜなら、戦時中に複数のメーカーが兵器開発を競争するとしても、生産する場合には、その国で一番良い材料を使うからです。だからツィマッドの黒が一番良いのならジオニックのザクにもツィマッドの塗料が使用されるのです。
だいいち塗料が太陽電池なら現地塗装できないじゃないですか。
Posted by 旭堂南半球旭堂南半球 at 2008年11月18日 19:38
言われるとおりですな。
理論展開するには拙速でした^^;

理系の人間としては、あれだけの工業製品があったとしたら、心理的理由だけで色を決めているとは考えがたいのですよ。
心理的な理由は当然あるとしても、それ以外に技術的に合理的な理由があるはずだと。

というわけで、もう少し理論補強したらリベンジしますw
Posted by 権太郎 at 2008年11月18日 22:04
なんとなくコメントを求められている気がする理系で設定重視派です。
正に我がスタンスも閣下の指摘される通りです。
いくら主張に説得力があっても、設定に逆らったらそれはガンダム世界の法律違反だと考えております。
法律を守りつつ何とかしようと努力する、そこに喜びを感じるのが理系の性ではないでしょうか。

本題に入りますと、パーソナルカラーの奇抜さに関しては閣下の考察通り、
心理効果を記述する設定本・考察本が複数ありますので、考察ではなく事実として語っても宜しいかと。

グフ・ドムがラル・三連星カラーという件は、最近では「旧来の定説」であり「絶対説」ではなくなっています。
青じゃないグフや黒紫じゃないドム、そして迷彩MSは外伝では昔からよく登場していますしね。

やや方向がずれますが私も色については学生時代に理系的見地から考えた事があります。
閣下もご指摘の通り宇宙では冷却が問題となるわけですが、これに色がどの程度寄与しているのかを、
熱伝導方程式で輻射の影響から概算してみました。すると色の影響はかなり大きいとわかりました。
ただその結果は視認性と稼働時間はトレードオフの関係にあるという結論で、個人的には満足でした。
なぜなら「宇宙だったらみんな黒色にすればいいのに」という質問を迎撃できるからです。

まぁしかし色にツッコム事はかなりタブーに近い領域だと思いますよ。だってクローb・・・(通信途絶
Posted by maguo at 2008年11月18日 22:14
権太郎殿
心理的理由ではありません。文化的理由です。それに技術的理由も言っているじゃないですか。それは敵味方識別色だと。ミノフスキー粒子散布下の戦闘は第二次世界大戦と酷似しているという公式設定にのっとるならば、飛行機の色などは各国味方の誤射を避けるべく、国ごとに特徴ある色そ使用していました。イギリスの飛行機の国章が日の丸と似ていたことからデザインを変更したなんてこともあるくらいです。ジオン軍にとっては灰色の軍艦はみんな敵。でも緑や赤などは攻撃したらアカンのです。これは非常に単純で明快な理論です。

maguo殿
貴殿も筋金入りのガンダムファンならタブーとか通信途絶というのはそろそろ卒業して、面と向かうべきです。公式設定は絶対でも何でもなく昔からいくらでも軌道修正しているのです。それはガンダム好きのファン兼クリエーターたちがそのつど紡いできた歴史の積み重ねなのです。あなた方技術屋はそこに主体性がなく、つねにおりこうさんであろうとする。ガンダム世界の法律違反など言い出したらイグルーは見れませんよ。あれは完全にファンタジーだ。でもあれもいつの間にか公式設定になっていく。それがガンダムなんです。だから自分の中で、妥当な理論を常に持っておかないと、気まぐれな公式設定に一生振り回されることになります。それにこれはツッコミではないのです。真剣に言っていることなのです。あなたは真剣に、MSの色の違いによる熱伝導方式の輻射の計算をした、これは素晴らしいことです。ですが、それでわかったでしょう?MSの色は技術的問題から必然的にそうなったのではなく、基本的に何色でも良くて、むしろパッと見た時の識別のために敵と明らかに違う色、でなければならないということに。貴殿は本業の技術屋だから私にとっては好敵手だけれど、貴殿の理論には私はまだまだ負けない自信があります。なぜなら私は講釈師、技術論を書く時にはそれなりに自信があって書いているのですから。
Posted by 旭堂南半球旭堂南半球 at 2008年11月18日 23:18
公式設定と言えば、今日の後付け公式設定の基礎を築いた「ガンダムセンチュリー」によると、開戦当初多くの連邦兵士が人型のザクを宇宙歩兵と誤認しザクには効果のない機銃で攻撃したとあるので、視認性を悪くするより肉眼で捉えてもらった方が撹乱の意味においても効果があったかもしれません。

そもそもガンダム世界においては「0時の方向よりモビルスーツらしき高熱源体接近!」などのセリフに見られるように、まず熱源を探知します。
劇中は便宜上モニターもカラーですが、戦闘中は常に赤外線モードにしてたっておかしくない。僕ならそうするかも。

「色なんて飾り」って可能性すらあります。
Posted by ごんぼそ at 2008年11月19日 00:25
ごんぼそ殿
うん、そう、そういうことなんです。宇宙空間ではある意味『色なんて飾り』は正しいと思う。スターウォーズや他の宇宙戦争もののSFを見ても宇宙空間で迷彩塗装をしようとしているものは見たことがない。
Posted by 旭堂南半球旭堂南半球 at 2008年11月19日 01:04
南半球殿
貴殿の言うのは、敵味方が別の色である理由であります。
私が求めているのは「ザクが緑である技術的理由」なのです。

エネルギーに関してですが、ザクで使用されているのは核融合炉であり、核分裂炉ではありません。
ご承知のように、核融合炉で高出力のエネルギーを得るためには、高温高圧が必須です。実際に現在の常温常圧核融合の論文では、核融合は確認されるものの、エネルギーとして取り出すことのできないくらい低出力というものも多く確認されます。
つまりザク程度の機体内に置かれる核融合炉では思うほど潤沢にはエネルギーを産生できないかもしれないということです。
つまり、一気に放出してせいぜいコロニーの外壁に穴を開ける程度のエネルギーということですな。
とはいえ、宇宙空間ではエネルギー産生よりも熱排出の方が問題になることは間違いないので、前述の意見は取り下げます。

資源がなく、太陽も利用しているはずだという意見は取り下げたくないので、別の意見で、生命維持システムの一環としての緑だというのはいかがでしょう?
もちろん緑というのは植物が光合成に使用しているクロロフィルを取り込んでいるための色だという解釈です。
パイロットの排出する炭酸ガスを同化し、酸素を排出する循環システムを外装に仕込んであると。これによって稼働時間を延ばしているというのはどうです?
でmaguoさんの意見を取り込んで、視認性とのトレードオフなので、機体によっては、方針で稼働時間を減らしても視認性を下げるために黒などの色に塗っているものもあると。
こういう理由ならば、地上機の色にかんしては別の理屈が必要になりますが、水中で長時間活動するグラブロが昆布色なのは納得いく気がしませんか?
Posted by 権太郎 at 2008年11月19日 12:09
権太郎様

楽しいです。実に楽しいです。私はこういった議論を水掛け論の一歩手前スレスレのところでできる友を待っていました。熱核エンジン、イヨネスコ熱核融合炉、メガ粒子砲等のSF技術設定に関しては最終的に全て魔法のミノフスキー粒子に持っていかれますので、ここらで打ち止めに致しましょう。私はミノフスキー粒子を否定していません。ミノフスキー粒子は未来への可能性そのものであり、現代人が今いくら議論しても答えの出ないものだからです。

さて、私は全ての人の『俺ガンダム』を尊重したい。だから権太郎さんがMSの塗料が発電素子であるという説も、面白いと思うのです。ことに光合成による緑のエネルギー発生装置は私も人類にもっとも必要なテクノロジーとして兼ねてより待ち望んでいるものなので、好きです。

ですが、問題はその場合の現地塗装です。さまざまなバリエーション、専用機のカラーリングが、ちょっと論理的におかしくなってきませんか?それと、宇宙でも地球でも必ずしも太陽光線が安定的に得られるというものではありません。充電するにしても、MSの主要なシステムにこれが絡んでいるとなるとリスクが大きいですね。あくまでも補助的なエネルギー源としてなら十分考えられます。

ザクもムサイもパプワもその外装から補助的エネルギーを取り出している。これは美しい理論です。ですが、そうなら全てが緑になるはずです。そして私は全てが緑でもいいと思っている。もとい、そうならばその後の連邦軍やネオジオンの艦艇、兵器が全て緑になるだろう。いや、コロニーの外壁は全て緑になるはず・・・とまぁこれ以上この議論はやめましょう。緑以外でもできるんだ、となりますからね。でも、光合成エネルギーを人類が取り出せるようになるということは実質的にはそういうことです。すばらしい未来です。戦争なんて起こらないくらいすばらしい未来です。
Posted by 旭堂南半球旭堂南半球 at 2008年11月19日 12:46
 1998年に横須賀で強襲揚陸艦の一般公開があったとき、格納庫のなかに海兵隊の車両があった。ザク色に塗られていたそれの写真を撮ろうと思った。が、撮影できない。デジカメのオートフォーカスが機能しない。機械には米軍車両の輪郭が認識できないのね。

 ジオン色を考えるとき、それは何に向けての色なのか?という点が重要になると思う。
 ジオン軍はルウム戦役までモビルスーツがものになるかどうかよく分かっていなかった。また連邦軍がモビルスーツを有していない以上、対象は軍艦である。
 ここでザクの色を考えた場合、軍艦の照準装置にとって認識できない色である必要がある。
 ザクやムサイは人間には緑色の塗装に見えるが、実際は米軍の塗装同様に色々と混ぜ込んで赤外線などの輻射を小さくしたり、波長のピークをセンサーの感度のピークからずらすようなことが行われているのであろう。

 グフが青いのは、何しろこれが開発された時は、ジオン軍は地球の半分を占領して絶頂期。たいていの軍隊は絶頂期だと迷彩を忘れむしろ存在を誇示して相手を威嚇しようとする。グフはその名残り。オデッサで負けて、それどころじゃなくなりましたけど。

 グアンジン、チベなど大型軍艦が赤であったのは、これらは艦隊指揮機能を担っていたことと関係があるだろう。艦隊戦時代の名残り。
 数で劣勢なので、大型軍艦に連邦の主力を向かわせ、目立たないムサイなどで遊撃戦を繰り返し、漸減邀撃の果てに大型軍艦が数を減らした連邦の艦隊とぶつかるような戦術を考えていたのかもしれない。
 遊撃戦力が連邦艦隊の照準器で認識しがたいとなると、勝ち目はある……と偉い人は考えたのでしょう。
 ザンジバルですが、あれは茶色か緑系か。家にあるイラストだと緑っぽいんだけど。チベでも緑色のがあるから、これは用兵的な問題だと思う。基本が緑。あるいは赤だったのを緑に塗り替える国力がなかったのかもしれない。

 ドムが紫なのは、黒い三連星はみんなの心のアイドルだったのね。で、本当はドムも緑だったんだけど、パイロットたちが「兄貴、俺たちもあんたたちの後に続くぜ!」って紫に塗っちゃったのね。
 本当はこういうのはいけないことなんだけど、ドズル中将はこういうのに弱いから。

 連邦のが白い理由。ドクター・レイは試作品だからガンダムを白く塗っていた。量産品は別の色にするつもりだった。で、サイド7で試験準備のときに上に提出する書類に「色指定、ガンダムは白く塗ってはいけません」と書きかけている間にジオンの襲撃を受け、あわれティム・レイは宇宙に放り出されてしまった。
 残ったのは「色指定、ガンダムは白く塗って」と書きかけた書類。これはそのままジャブローに送られたんだけど、ガンダムが大活躍するものだから、「開発者のドクター・ティム・レイが言うのだから何か考えがあるのでしょう」とGMもボールも白塗りに決定。この誤解のために、二万の将兵が無駄に死んでしまいましたとさ。
Posted by 林 譲治 at 2008年11月19日 14:18
面白い
これでこそ『ガンダム』です
Posted by ぬまっち at 2008年11月19日 17:02
>貴殿も筋金入りのガンダムファンならタブーとか通信途絶というのはそろそろ卒業して、面と向かうべきです。

いやぁまだまだ知識不足でそういった難題に真っ向勝負を挑める実力がありません。

>公式設定は絶対でも何でもなく昔からいくらでも軌道修正しているのです。

これは重々承知しています。というか"明確な"公式設定なんてものは無いと思っています。
そのようなものがあれば他を無視すれば良いだけですので事は簡単なのです。
それができないからこそ、あらゆる設定とその変遷の経緯を知り、
各設定の信頼性・信憑性を検証する、という責務を己に課しているわけです。
そうすれば気まぐれな公式設定らしきものに振り回されずに済みます。
例えば誤植から広まってしまった設定などもありますしね。

>だから自分の中で、妥当な理論を常に持っておかないと、

最終的には正に仰る通りなのですが、客観的な根拠を必須と考える自分にはまだ10年早いと思っています。
単純に資料数で言えば、多く見積もっても世に出たものの1/3にも満たない数しか所有していないのです。
自分の理論が「木を見て森を見ず」になる事を恐れています。
アッガイのスウィネン社のような悪しき好例もありますしね。

色の話に戻りますと、太陽電池自体は決して荒唐無稽な考えではありません。
ホワイトベースの羽は太陽電池板であるという設定もかつてはありました(最近は?)。
ただそれを色の根拠とするのは南半球さんが仰るようにいろいろ厳しいでしょうね。
視認性についてはZ本編でアポリー・ロベルトも言及していますから疑う余地はありません。

てかこういう話こそ打ち上げで熱く議論したいですよね。文字だとどうも殺伐感が漂ってしまって・・・。
Posted by maguo at 2008年11月19日 19:39
林譲治さん
米軍車両にピントが合わないお話、とても面白いですね。やはり先生は最高です!また一緒にトークして下さい!!

ぬまっちさん
でしょ!?ようやくここまでこのブログも熟成されてきましたよ!

maguoさん
貴殿には少々きつく当たってしまいました。それだけ期待している証拠だとわかってくれていると思います。資料や設定集数あれど、サンライズの方針は”映像化された瞬間それが公式になる”という噂もあります。君には公式設定を享受する側から公式設定を作り出していく才能さえあると考えています。無理と思うなかれ。熱意があれば叶います。
たしかに文字にするとすぐに言葉でフォローできないぶん、つっけんどんになってしまう。でも、それで多少人が傷ついてもガンダム世界の考察に多くの人の意見を得られることは貴重だと、よくよく考えてのことでもあるんです。波風を立てない一番の方法は”何もしないこと”私はそういう人間ではない。打ち上げでこういう話をしたいのは山々、でもそれでは関係者・スタッフまでしか参加できないし、私にそれを許さないほど多くのジャンルの方々が打ち上げに参加してくださってきているので、つまり接待が忙しくてなかなかそうもいかないのが現実です。これからも大人なガンダム論争を繰り広げていきましょう!そのうちやりたいよね!『朝まで生ガンダム討論会イベント』
Posted by 旭堂南半球旭堂南半球 at 2008年11月19日 19:57
南半球殿

>あくまでも補助的なエネルギー源としてなら十分考えられます。
今回の「生命維持システムの一環として」という意味は、補助的な稼働時間延長のためのシステムであるということと、エネルギー源ではなく、炭酸ガス同化システムとしてということです。
つまり装甲下に炭酸ガスと水ないしはそのような液体を流し、直接酸素と炭化水素に変えてもらうことを想定しています。複合ハニカム装甲ですから十分そういう循環系が入り込む余地はあるとおもうのです。
なにより、一度電気に変換してからでは効率悪いですし、余計な熱も発生しますからね。

>ザクもムサイもパプワもその外装から補助的エネルギーを取り出している。これは美しい理論です。ですが、そうなら全てが緑になるはずです。
いや、あくまでトレードオフだと思っています。
たとえば、「稼働時間は長くなるが、視認性があがるため被撃破率が上がってしまう」などです。
トレードオフがあるなら上層部の判断しだいで、色が変わることもありうるわけです。

>いや、コロニーの外壁は全て緑になるはず・・・
コロニーの外壁に関しては、MSとはまったく別な材料になるはずです。
光に対するエネルギー変換効率は、無機材料の方が一般に高く、また耐劣化性能も高いはずです。(緑の色素を使う場合は、当然有機材料になると考えられます。)
現状の太陽電池でも、球面などには有機材料が、平面には無機材料が多くつかわれます。これは成形性と発電効率などがトレードオフになっているためです。
Posted by 権太郎 at 2008年11月20日 12:09
権太郎さん
あなたの理論が説得力を欠くのは『じゃあ現地塗装と専用機塗装はどうなるの?』という疑問に答えられていないことです。まずこの疑問に答えを出してから、自説を推して下さい。
Posted by 旭堂南半球旭堂南半球 at 2008年11月20日 18:58
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